
ハーバード大学、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、スタンフォード大学…。
世界のトップ大学を目指す学校は数多くあります。
しかし、UWCSEAが目指しているのは、「有名大学への合格者数」を競うことではありません。
公式サイトで繰り返し語られているのは、
“Build a more peaceful and sustainable world.”(より平和で持続可能な世界をつくる人を育てる)
という教育目標です。
この理念が、学校全体のカリキュラムに深く組み込まれています。
一般的な学校では、
「授業」が教育の中心です。
しかしUWCSEAでは、教育を5つの要素で構成しています。
公式サイトでは、
5つは時間配分こそ違うものの、価値は同じ
とはっきり書かれています。
つまり、
「テストの点数だけが評価される学校」
ではないのです。
日本ではIBというと、
「難しい試験」
「英語で勉強する」
という印象を持たれがちです。
もちろん簡単ではありません。
しかしIBの本当の特徴は、
答えを覚えることではなく、考えること
です。
例えば、
歴史なら
「いつ戦争が起きたか」
ではなく、
「なぜ起きたのか」
「他の方法はあったのか」
「今ならどう考えるか」
を議論します。
理科でも、
公式を暗記するだけではなく、
自分で実験を設計し、
結果を分析し、
考察を書くことが求められます。
UWCSEAでは、この「概念にもとづく学習(Concept-based Learning)」を幼少期から積み重ねています。知識そのものではなく、知識を新しい状況に応用する力を育てることを重視しています。
日本人が最も驚くのが、
Service(奉仕活動)
です。
日本では、
ゴミ拾い
募金活動
老人ホーム訪問
などを思い浮かべるかもしれません。
しかしUWCSEAでは、
Serviceは
一つの教科
として扱われています。
例えば、
「ホームレス問題」
を考える場合。
ただ食事を配るだけでは終わりません。
まず、
なぜホームレスになるのか。
社会にはどんな制度があるのか。
行政はどう動いているのか。
NPOは何をしているのか。
そのうえで、
自分たちができることを考え、
実際に行動します。
つまり、
活動より先に
学ぶ
ことがあるのです。
公式サイトでも、
Awareness(理解)
Systems Thinking(仕組みを考える)
Taking Action(行動する)
という3段階の学びを重視しています。
Serviceの舞台は、
学校の中だけではありません。
シンガポール国内では、
福祉施設
障がい者支援団体
野生動物保護団体
移民支援団体
など、多くの地域団体と長年連携しています。
さらに高校生になると、
海外のNGOと協働する「Global Service」に参加したり、自ら新しいプロジェクトを提案したりすることもできます。活動は生徒主体で進められ、教員は伴走者として支えます。
ここで育つのは、
「誰かに言われたからやる」
ではなく、
「自分が必要だと思うから動く」
という姿勢です。

もう一つ、
UWCSEAらしい教育が
Outdoor Educationです。
日本でいう
林間学校
修学旅行
自然教室
とは少し違います。
Outdoor Educationも、
正式な教育課程の一つです。
幼児は、
キャンパス内で自然と触れ合うことから始まります。
小学生になると、
少しずつ自然体験が増えます。
中学生では、
数日間の遠征が始まります。
例えば近年は、
など、年齢に応じたプログラムが実施されています。

公式サイトでは、
自然との関わりが
を育てることが、研究でも示されていると説明しています。
つまり、
山へ行くことが目的ではありません。
自然の中で、
協力し、困難を乗り越え、自分を知ること。
それが教育なのです。
UWCSEAの公式サイトを読んでいると、
印象的なのは、
大学名が前面に出てこないことです。
もちろん卒業生は世界中の名門大学へ進学しています。
しかし学校が繰り返し語るのは、
「平和で持続可能な社会に貢献する人を育てる」
という使命です。
その結果として、
世界中の大学から高く評価されているのです。
次回は、日本人家庭が気になる現実的なテーマ、
「入学するには何が必要? 出願から合格までの流れと、日本人が知っておきたい準備」
を、公式サイトの情報をもとに詳しく解説します。
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